2024.09.11
【基本の大事さ】
何事にも基本はある。
そして基本とは大事なものだ。
しかし以外にもどの分野においても基本は軽視されがちだ。
それはなぜか?
そうはっきり言って同じ動作の繰り返しでつまらないからだ。
そしてその動作自体がどう実践に繋がっていくのかわからないからではないのだろうか。
前回でも散々書いたが、私も若い頃は正直、基本が嫌で嫌でたまらかった。
疲れるし、苦しいし、足は三戦立ちで固定され動きにくいし窮屈だし・・・・・・・
やたら種類も多いし長いし。
毎回同じことの繰り返し。
何がどうしてどうなってるのか、自分は強くなってるのか、さっぱり分からなかった。
入門して数年しか稽古してない当時の私はただただ帯を上げるための手段でしかなかった。
じゃあいつ頃から基本が大切だと思い始めたのか。
まあ数十年たったここ数年だ・・・・・・・
基本とは、そのスポーツや武道、勉強においても土台であり、その分野における最も重要な知識や技術のスキルを習得する上での前段階と考える。
どんなに難易度の高い技術でも、この土台となる基本があってこそ習得が可能になる。
色々な分野おいても同様で、基本をしっかり押さえることが上達へと繋がるのではないだろうか。
基本を無視していい加減な稽古や自分勝手な稽古を重ねると、途中で必ず行き詰まってしまいます。
そうすると悪いクセがついてしまいます。
そのまま放置しておくと悪いクセはなかなか直りずらいのです。
初心者や小学低学年だと、とりあえずはどうであれ一生懸命やればいいという指導者もいらっしゃいますが、
段階を踏んで少しずつ調整していかないと、ケガにも繋がりかねないという懸念もあります。
例えば野球のピッチャーなどが肩や肘を壊すなどといったケースもある。
特に若い選手はある程度のレベルまでいくと、急に勝ち上がれなくなったりケガに悩まされる。
自分の元からもつポテンシャルだけで行おうとするからではないだろうかと思います。
部分的に強いものだから、そこだけに頼り使いすぎ故障に繋がってしまうのではないでしょうか。
確かに不格好でありえないフォームでも強い選手や壊れない選手もいるかと思います。
どの時期、どのタイミングで修正をかけるのは、その選手や道場生の生まれ持った強さもあるのでなんともいえませんが。
中には天才と呼ばれる者も確かに存在します。
目で見て耳で聞いて、それだけで体現してしまう。
少数ですがそんな存在を身近にいると思います。
そういう者を運動神経がいいと言うのでしょうね。
最近の強化稽古でも小学1年生なのに出来る子を見かけました。
ではなぜ、私があれほどまで基本を嫌っていたのに基本を重視し、立ち返るようになったのか。
それは骨折などのケガと老化によるあちこちの痛みで体が思うように動かなくなったからです。
足を骨折後、歩けるようになりましたが、空手をしていると急激に足の関節可動域が落ちたと感じました。
整体にも通い始めましたが一向に改善せず膝痛、さらに今まで痛んでなかった腰痛もでてきました。
さらに首の痛み頸椎もです。
こんなにあちこち悪化するのはもう年齢的に当たり前だし、あきらめるしかないと思っていました。
それでも道場は立ち上げたばかりだし、まだ教えたいことは山ほどあるし自分もまだ追及したりない気持ちが多いに残ってました。
もう一度体に向き合おうと、色々と勉強しました。
読んで、見て、聞いて、通ってと色々な先生のお話を聞きました。
そこには自分で今まで思っていた常識とは違った視点でお話される先生もいました。
そうこうしているうちに見つけたのは病院や整体に通うのではなく、 自力で治す自力整体というものに出会いました。
他にも普段の生活の動きを見直すというものもありました。
立つ、座る、歩く。
誰もが日常当たり前のように動かしている行動です。
歩くことなんて、あらためて教わったことありますか?
そんな基本的な動作から悪いクセを直すことで本来もってる人間の動きを取り戻すというものでした。
姿勢が悪いと骨がゆがみ動きまでもが悪くなっていくため、ケガや故障に繋がるのだと・・・・・・
また姿勢が良くなると関節の可動域が広がり強くなるのだと。
ならなおさらやらないわけにはいきません。
空手家、武道家にとって強くなるし健康になるなら、そりゃ頑張るわな(笑)
そんなことを意識しているうちに空手の基本もなんか同じような動きじゃね?
そうか空手の基本の中にはそような正しい動きが隠されていたのかと30年近く悩んでいたことが、ここ数年でもやが晴れた気分になったのです。
子どもたちに「なぜ学校で6時間も勉強するの?」と聞かれて、大人が「将来のためだよ」と言っても、子どもたちには響きません。
そこで「どう伝えたらいいか」と考えます。
それを解決するための最善の方法を考え、道のりを工夫する能力を養うために学んでいるんじゃないかと。
将来役に立たない科目もあるでしょう。
そうまさに学校や勉強は大人になるための土台作りなのです。
道場で生徒たちに教えるときも同じで 「基本が大切だよ」と言っても完全には伝わりません。
だから【基礎が何に繋がっているのかを実感してもらえるような稽古私はを心がけているのです】
と言っていた素晴らしい先生がいました。
空手の基本は空手が強くなるための土台作りなのです。
勉強やってるだけでは社会で通用しません。
基本やってるだけでは実戦には使えません。
勉強も空手の基本もあくまで土台作りであって、最終的には目的に向かってどう練り上げてくかは自分次第ということです。
ずるい大人はたいていは聞いても理由は教えてくれません。
だいたいそんなヤツは自分の都合よくやりたいからです。
自分で模索することは大事です。
でも問われたら答えることは大事ではないでしょうか。
ようやく私も空手の基本は繋がっているということを伝えられそうな自信を一歩踏み出せました。
30年かかったよ~バカヤロー(笑)
ここからが本当の空手家としての始まりだと思いました。
ケガの功名とはまさしくこのようなことです。
この経験を生かさないわけにはいきません。
あと何年出来るか分かりませんが、この培った経験と知識を繋げて自身も修行に励みます。
俺は道場で死ぬのがいいな~
組手で弟子に蹴られてさ~(なんのこっちゃ、迷惑だっつの)