2024.09.25
【自分が頑張るしかない】
突如、退会したいとラインが入ってきた。
ミッキーのママからだった。
最近、道場にも来る回数は減っていた。
いちいち聞きはしなかったが、薄々私も感じてはいた。
本日をもってミッキーが退会する。
どんな事情があるにせよ、道場生の退会は寂しいものだ。
ちょうど1年近くやったのかな~?
ん、調べてみたら体験からだと1年以上になるんだ~
やっぱ記録は大事だね・・・・・
大体の退会者はLINEなどの連絡で最後、途絶えてしまう。
ミッキーはママと一緒に最後のご挨拶に来てくれた。
稽古していくもんだと思っていたが、私服で来た。
「最後なんだ、稽古していきな」
本当は顔だけだして帰るつもりだったみたいだ。
でも稽古こそしなかったが見学だけしていってくれた。
小美玉道場は開設して12月で丸4年になる。
もうそんなになるか~て感じだ。
開設時から半年は3人だけだった。
まあコロナ禍だし、こんなもんだろ。
この時期に空手やるなんて物好きなやつらだ、ハハ・・・みたいなかんじだった。
俺みたいな空手バカにはならんかな~なんて期待や勘違いもしてしまう(笑)
一人になったら、みっともないから辞めてどこか違う流派に修行がてら渡り歩こうかな~なんても思っていた。
1年も経つとぽろぽろと人が集まりだしてきた。
横の繋がりの相乗効果みたいだ。
SNSも開設からずっと続けてきた。
そちらでの問い合わせもチョロッチョロとはあった。
とにかく道場に実際足を運んでくれなければ始まらない。
今のところ見学に来て体験してもらえば、入会はしてくれている。
でもここからが大事だ。
入ることは入っても、継続してもらわなければならない。
ましてや数年しかやらないなど、空手や武道のやり始めた意味がない。
いや他のスポーツや習い事であってもだ。
いずれ辞めるのは仕方ない。
でも出来れば時期的な区切りとしての目標までは続けていってほしい。
ではなぜ辞めてしまうのだろうか。
・相性が合わない
・学業などほかのことに専念するため
・時間が合わなかった
・内容が楽しくなかった
・うまくできなくて苦手意識が強くなってきた
・生活環境の変化などで疲れている
・設定目標・レベルが合わない
・やむを得ない状況の変化
・ほかの習い事に変えるなど、子どもの興味・関心の変化
などの理由が考えられる。
私が思うことは数か月なら致し方ないが、年数やって辞めてしまうのは非常にもったいない。
習い事とは、その選んだ物をやり続ける学び続けることに意義があるのではないかと考える。
最近は多様性の時代だとはいって、色々なことが自由過ぎてる一面がある。
地元という田舎の狭い世界では、ある競技の練習は子供が楽しく自由な環境だと聞く。
好きなようにやらせてますみたいな感じだ。
ちょっと抽象的で意味が分からなかった。
子供が楽しければればいいのか。
父兄さんは分からないが、子供本人自体がなんか物足りない様子だった。
あくまで親の考えや、子供本人の考えがあるのでそういうチーム、団体の存在が間違えと言ってるわけではない。
その団体の狙いもあると思う。
うちでも子供の主体性をとの考えもある。
しかし、自由にやらせてばかりいては我々指導者や大人が存在する意味は果たしてあるのだろうか。
私自身も両方兼ね備えてもいいのではないかとは思う。
だが年齢、レベルが上がれば当然要求されることも高くなってくる。
上に行けば行くほど厳しくなるのはどの世界でも当然だ。
道場では学校や家庭にはない非日常的空間の提供。
すなわち普段味わえない喜びや悔しさ、新しい学びからの挑戦と成長、そして何より大人になるまでの様々な経験が日常にプラスした習い事(空手)によって培われるものではなかろうか。
社会に出ると一番の最大の敵は己自身の弱さと他人から受けるストレスだ。
大人になれば一人で立ち向かわなくてはならないシチュエーションも多々ある。
そんな経験を疑似体験できる、特にスポーツや武道は打ってつけの習い事ではないだろうか。
だからこそ多少の厳しさは必要だと思う。
この現代で生き抜いていくには、我慢やストレスの耐性を身につけなくては生き残れない、そんな大袈裟に考えてるのは私だけなのか。
最近の子供たちは大人たちが気を使いすぎて甘ったれなのかな・・・・・
子供がかわいいのと、甘やかせるのとは大いに違う。
そんな私も息子に甘やかしている部分もある。
一般的な親御さんとは違った意味ではあるが・・・・・・・
とは言っても昔ながらのやり方では世間に認められないばかりか、運営もままならなくなる。
以前の私なら、人のせいにばかりしていただろう。
あるサッカーのスクールのオーナーコーチがスタッフに話していた。
お客さんのせいにするな。
力不足は自分のせいにしろ。
お客さんが来ないことを、場所や値段や時間のせいにするな。
みんな、時間ってのは限られてる
その中で自分を優先してもらえる。
その自分作りをまず頑張ることだ。
確かに・・・・・どの仕事でも同じだ。
私も動画を見ていて、説教された気分になった。
そう、結局自分が頑張るしかないにだ。
ミッキーが辞めたのは自分の魅力が足りなかったのだ。
空手以外にもサッカーをやってるそうだ。
そちらは楽しいと言っていた。
そうか・・・・・・・・・
まあこれからも道場を運営していれば、いずれまた別れは必須なのだ。
仕方のないことだ。
みんな巣立っていくのだ。
少しでも小美玉道場の思い出がミッキーの記憶の片隅に残ってくれると嬉しいものだ。
かっこいい男になるんだよ。
またね、ミッキー。